ある時、うまく食事ができなくなったきなこ君。由良さんが口を覗くと、歯肉炎で歯茎が腫れ上がっていました。通院するもなかなか治らず、飼い主の由良さんが独学でセイロンシナモンを試した結果、歯茎の腫れがほとんど消えました。
また、ターメリックも併用した結果、驚いたことに、下半身麻痺で全く動かなかったきなこ君の脚が、ほんの少しずつ動くようになりました...!
*免責事項*
以下、共有させていただく記事の内容につきましては、あくまで参考事例となります。飼い主さん自身の責任の上、参考になさってください。
家族のハリネズミ、きなこくん。今5歳と半年です。(当時2021-01-29)
昨年の秋から、彼が歯周病と下半身の麻痺(ハリネズミふらつき症候群?)で調子を崩していたのですが、食事で持ち直せてきました。
歯周病になったいきさつ
去年、9月。いつも硬いご飯をあげていて、人間で言うおせんべいをボリボリ食べるような音を立てて食べていた彼。ある日、音がしないので食事をよく観察すると、ご飯を丸呑みして、時々吐きだしていた。しかも、お口が、くちゃい!
慌てて病院に連れて行きました。
お医者さんに、なだめすかされながら、口の中の写真を撮ってもらうきなこ君。「これは歯周病ですね~。ハリネズミは口の中にいろいろな菌がいるし、歳をとるとなりやすいんです」と話すお医者さん。
写真を見せてもらうと、彼の上の奥歯は、左右両方とも歯茎が腫れ上がっていました。片側は、奥歯の一部が抜けている。いつの間にこんなことに…私はショックでした。
その後2~3ヶ月、消炎剤を出してもらって一度は収まりました。
ですが、薬をやめるとまたぶり返してしまう。もう一度通院すると「歳ですからしょうがないですね」とのコメント。2度目の処方では、薬もよく効かなくなってきました。
いたちごっこで私は悩みました。
彼らは歯磨きができない。かといって、ずっと薬を飲ませるのは、長い目で見ていいのかなぁと言う気持ちが湧きました。
ふらつき症候群の発症
ちょうど歯周病に消炎剤があまり効かなくなってきた時、足を引きずる、ハリネズミふらつき症候群 (WHS=Wobby Hedgehog Syndrome) も発症。
三たび診察してもらうも、「年齢からくるものでしょうね。原因は、レントゲンでもなかなかわからず結局、解剖してみるしかわかりません…。お家で様子をみてください」とのコメント。
経過観察するしかない。
むず痒い気持ちになりました。何か、他にできることはあるんじゃないのか?と。
虫歯予防のシナモンが、ハリネズミに使える?
まず、閃いたのが歯周病に、シナモンを使うこと。
私は、もともと歯磨きをしても虫歯になりやすくて、どうにか予防ができないか?と、自分でシナモンの歯磨きを試していました。
シナモンは、アメリカやインドで虫歯予防の歯磨き粉にも使われています。
シナモンについて詳しく調べてみると、口の中の細菌の塊、いわゆるバイオフィルムが抑制できるという研究結果があります。
・新潟大学での研究
「シナモン成分による歯周病抑制効果の検討」
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18K17043/
・医療業界を変える? 「天然の薬」が話題に!!
こちらの方が、一般の方にもわかりやすく噛み砕いてくださっています。
https://ameblo.jp/salon-de-sol/entry-12085958264.html
人に効いているなら、ハリネズミにもいけるんじゃないか?
禁忌を確認して、与えることにしました。
足の麻痺に手立てはないか?-犬の事例を活用
ハリネズミの神経症状は、海外の論文で調べても、対処法が全くもって出てこないので趣向を変えました。
ハリネズミと同じ哺乳類である犬は、古くから飼われ、数も多い。体が大きくて、検死もしやすく、小動物よりもっとよく研究されています。もしや、彼らの中でハリネズミと似た事例はないか?と。
…早速出てきました。
ハリネズミと同じく胴長、ダックスフント体型の、コーギーの事例です。
岐阜大学動物病院ウェブサイト
(ウェルシュ・コーギーの変性性脊髄症 Degenerative Myelopathy(DM)in Welsh Corgi
https://www.animalhospital.gifu-u.ac.jp/neurology/medical/spine_dm.html)にありました。
コーギーに、変性性脊髄症と呼ばれる、WHSとほぼ同じ症状がある。
しかも、治療として、消炎作用と神経修復作用を持つクルクミン(ターメリックの黄色の成分)と、ビタミンB類を処方している。と書かれていました。
やった!これだ!!!
食事を変えてみた!
次の日から、1ヶ月間、食事をこの内容に変更。
食事量を少し調整して、朝晩2回、ハリネズミに与えました。
レシピ動画
*ニュートリショナルイーストは、ベジタリアン界隈でよくチーズの代わりに使われる調味料です。チーズのような匂いがします。
きなこ君は、このブレンドご飯を、意外と食いつき良く最初から食べてくれました。
歯周病が治り、下半身麻痺の進行が止まった
次の日から、1ヶ月間、食事をこの内容に変更。
食事量を少し調整して、朝晩2回、ハリネズミに与えました。
12月下旬から、1月末までの1ヶ月間。この食事を与え続けたところ、変化が出ました。
昨日、久しぶりに、きなこ君の口の中をのぞいてみますと
歯が一部炎症で抜けてしまっているものの、ぶよぶよに腫れていた歯周病がきれいに治っていました。びっくりです。
また、下半身の麻痺も進行が止まって、今は足を繰り出そうとして、足の踏ん張りに少し力が戻ってきています。
1ヶ月の経過を見て、彼の体に合っていて副作用もなく調子が良さそうなので、この食習慣を続けています。
食事で、歯周病とハリネズミふらつき症候群が防げる可能性
12月下旬から、1月末までの1ヶ月間。この食事を与え続けたところ、変化が出ました。
昨日、久しぶりに、きなこ君の口の中をのぞいてみますと
歯が一部炎症で抜けてしまっているものの、ぶよぶよに腫れていた歯周病がきれいに治っていました。びっくりです。
また、下半身の麻痺も進行が止まって、今は足を繰り出そうとして、足の踏ん張りに少し力が戻ってきています。
1ヶ月の経過を見て、彼の体に合っていて副作用もなく調子が良さそうなので、この食習慣を続けています。
食事を変えるのであれば、ご飯に一手間加える自然な形で、ハリネズミも負担が少ないです。
古代ギリシャのヒポクラテスは、人間、食事で治せないものは医療で治せない、と言いました。この内容は、きっとそれにも通じるかと思います。
きなこ君、彼のお母さんも、昨年、後足の麻痺を発症しました。発症から亡くなるまでは2週間。あっという間に麻痺が足から上半身に回りました。
その時は、私はご飯が原因とは分かりませんでした。
きなこ君の時は、後足の麻痺を発症して数日の時に、食事を変えました。すると、麻痺は後足で止まりました。しかも、その後4ヶ月生き延びて老衰で亡くなりました。なくなるまでは元気に過ごしていました。
今思うと、上の食事を症状が出る前から与えていたら、WHSや、お口のトラブル、下半身の麻痺を防げたのではないか?
そうだったら、彼の健康と幸せを守れたのかな..と反省することも度々あります。
今、そしてこれからハリネズミと暮らす方々に、生かしてもらうことが何よりの彼らの供養になると思っています。
以上、きなこくんについての記事をご紹介させていただきました。
きなこくんは、現在お空に旅立たれていますが今後も末永く共有させていただき、、きなこくんとママさんが取り組んでいただいた内容がこのように今を生きるハリネズミちゃんたちのために、お役立ていただけることを願って、ここに記載を譲り受けさせていただきます。
2025.08.11
⚠シナモンにも種類があります。セイロンとカシアです。何事も過剰摂取は控えていただくに越したことはありませんが、スリランカ産のセイロンシナモンであれば、毒性は低いと言われています。スリランカ産以外の中国産、マレーシア産、ベトナム産などのカシアには、クマリンといわれる成分が多く含まれ、肝障害を引き起こす可能性がありますので、購入時注意しましょう。
きなこ君が実践したターメリックとシナモンパウダーを食事に取り入れたところ、回復が認められたもう1つ事例をご紹介中!