*適切な飼育環境・お迎え準備*


*お迎え前に*
ハリネズミちゃんをお迎えする方、またすでにお迎えされている方も、適正な飼育環境についてぜひご一読ください!





①揃えておきたい飼育グッズ

飼育施設(ケージ・レイアウトなど)

フード

□寝床、シェルター、寝袋

□トイレ、トイレ砂

床材

□食器

□給水ボトル、飲み水(水道水より浄水を!)

□遊び用品(ホイール・トンネル・砂場)

□キャリーケース

温度調節グッズ(ヒーター・温湿度計)

除湿器(特に梅雨時期)

□健康管理品(体重計・爪切り等)

おふろ

消臭剤

ハリネズミ健康手帳


②病院の確認

お迎えしたら、まずはダニの検査含め、健康診断を必ず受けましょう!残念ながら、ペットショップさんではダニ駆除はしておらず、そのままお迎えしてしうケースも少なくないです。万が一の時にも相談できるので、ぜひ病院はチェックしておきましょう!



*お迎え時身体チェックリスト*

行動 ▶痒そうにしていないか。同じ行動を繰り返し続けていないか。足にふらつきはないか。

 目 ▶目ヤニがないか。濁っていないか。

 鼻 ▶鼻水が出ていないか。乾燥しすぎていないか。

耳口 ▶傷・汚れ・においがないか。においのチェック方法はコチラ

手足 ▶前5本後ろ4本の爪が伸びていないか。

体温 ▶腹部を触った時に異常がみられないか。

体重 ▶100g以上あるか。※重要です!→体重が少なすぎると人口哺育が必要な事例もあります。

針毛 ▶丸まった針はないか。被毛にハゲがないか。

皮ふ ▶皮ふが赤くなっていないか。

腹部 ▶おしりや生殖器周囲が汚れていないか。

排泄 ▶においと色に異常はないか。ゲリ、粘度の高い便がないか。

 

★より詳しい健康状態チェックはコチラ


※ヒトもハリネズミちゃんをお迎えすることでアレルギー反応が出る方がいらっしゃいます。

詳しくはこちら


*お迎え時の確認ポイント*

環境 ▶お迎え前にまず飼育環境をこのページを参考に整えましょう。

床材 ▶その子のにおいつきの床材を少しもらいましょう。

ごはん▶何を食べていたか教えてもらいましょう。

 水 ▶どのように与えていたか確認しましょう。ボトルかお皿からかなど。水はミネラルフリーの浄水がオススメ。

書類 ▶誕生日や出身地がわかれば教えてもらいましょう。

多頭飼▶1匹づつ別々のケージで飼育されているか確認しましょう。※重要です!

※少なくとも、オスとメスに分けられているか?メスは妊娠してしまっている可能性も…!

 

*おうちにハリネズミを迎えたら*

イラスト:@momoko_hedgehog さん


 

お迎えをしたら、スキンシップを取りたくなるもの…。でもここはぐっと我慢です!

お迎えしたらまず、環境に慣れてもらい、飼い主さんを覚えてもらう期間を作りましょう。

 

①ケージはおうちの中でも静かな場所を選びます。

②お世話は、ごはんと水替えのみ、そっと行います。

③寝床には、飼い主のにおいのついたハンカチやシャツなどを入れましょう。

 

★においのついたシャツなどですが、

嗅いだ時に自分の体臭がついてる!とわかれば一番ですが、

まずは一日中身につけていたものでしたら大丈夫です。

お迎え日か前日に着ていたものを用意しておいて、寝床に一緒に折りたたむなどして、敷くかもしくは近くに置きましょう。

 

大きな音を立てると、びっくりしてしまうのか、馴れてもらえなくなったとのお声も聴きます。なるべき静かに静かに過ごしましょう。

 

ぐっと我慢していただいてから、少しずつ距離を縮めて、素敵な楽しいハリライフを送ってくださいね!♪

 

 



*適切な飼育環境*

○快適な温度 

25℃~29℃の範囲(一定にすることが大切です)

理想は28℃!意外と高いと感じるのではないでしょうか?ですが、ケージ内が28℃であると、病気のリスクが抑えられることも分かってきました。さらに、お腹が冷えていないか、お腹を触って、チェックにしましょう!

 

とはいえ、エアコンです28℃というのは、人と同じ部屋ですと、人が不快に感じてしまいます。そのため、部屋は25℃に保ちつつ、⁡ケージ内はヒーターを併用して28℃にするのがよいでしょう。

⁡サーキュレーターなどで部屋の空気の循環をさせたり、ケージを布で覆いっぱなしにするなど、熱が一部にこもり過ぎないように気をつけましょう!

 

○快適な湿度

50℃~60%の範囲を目安に(一定にすることが大切です)

乾燥しすぎると、もともと皮ふトラブルの多いハリネズミにとっては、乾燥や皮膚炎の原因にもなります。とはいえ、過度な加湿は、ダニやカビの温床にもなりますので、管理に注意しましょう。どうしても湿度が下がらない時は、除湿器を併用したり、エアコンの「冷房」でなく「除湿」モードをうまく使いましょう。室温は下がり過ぎず、湿度だけを下げることができます!



 

○フードと水

フードも水も、常に新鮮なものを用意してあげましょう。一日1~2回取り替えるくらいに必要です。

 

★フードの保管方法にも気を配りましょう。空気に触れる回数が多いと、香りや風味が落ち、鋭敏なハリネズミちゃんの食いつきに影響する可能性があります。できるだけ密閉したり、小分けにするなどして、酸化を防ぎましょう。保管場所の湿度にも気をつけましょう!

フード選びにおいては、種類もたくさんありますので、こちらのページを参照ください。

 飲み水も、水道水ではミネラル過多になり腎臓に負担がかかります。そのため、ミネラルフリーのものや浄水にしてあげましょう!

 

○床材

床材選びも環境を整えるのに必須です。詳しくはこちらのページを参照ください。

 

○ケージの置き場所ポイント

□隙間風などで温度差のあるドア付近、窓際に設置していませんか?

□直射日光は当たっていませんか?

□エアコンで空調管理が必要ですが、直接風が当たっていませんか?

□テレビやステレオのスピーカーの近くではありませんか?

□一日中暗いと体内時計が狂ってしまいます。日中は自然光などで明るく夜は暗くなる環境ですか?

□犬や猫など肉食動物と接触することはありませんか?※同居して仲良く暮らしているケースももちろんあります。

□においの強い場所ではありませんか?工作ボンド・塗料・マニキュアや香水などにも気を配りましょう。

□目が届きやすい場所ですか?ハリネズミちゃんも暮らしに慣れやすくなり、体調変化にいち早く気づきやすくなります。

□落ち着いて暮らせる場所ですか?壁側に寄せ、人の気配や往来がある場所は避けましょう。

 




▶飼育前の心構え◀

 

○最後まで責任をもって! 

ハリネズミをお迎えするのはとても楽しみで嬉しいことです。飼い始めたら最後まで責任をもって飼いましょう。

 

時間とお金の負担を考えて

当たり前のことですが、毎日の世話は欠かせません。食事の準備、掃除、健康チェックなど、いかなるときでも関係なく、行わなくてはなりません。ごはん代、冷暖房代や治療費など、お金もかかります。家族の同意も得る必要もあるでしょう。

 

ハリネズミちゃん特有の飼育

ハリネズミは、食性で記述した通り、虫を好んで食べます。飼い主が苦手だとしても副食として虫を与える必要もあります。臆病で警戒心がもともと強い動物なので、慣れてくれない可能性も十分に考えられます。手のにおいに反応して、噛みつくこともあるかもしれません。夜行性のためコミュニケーション時間も制限されることもあります。

 

情報不足

ハリネズミはペットとしての歴史は浅く、飼育情報は限られています。当協会でもできる限りの情報発信をさせていただきますが、ご自身で情報収集し、その正誤を判断して適した環境づくりをする必要があります。

 

病気と動物病院

ハリネズミを診てくださる動物病院は希少です。まず初めに必ず探しておきましょう。ハリネズミも病気になります。病気なってから慌てるのではなく、お迎えしたら健康チェックも兼ねて健康診断を受けましょう。上記のように情報が大変少ない中、獣医さんが大切な相談役となってくれるでしょう。当協会の病院MAPやハリネズミ健康手帳もぜひ活用してください。


○ハリネズミちゃんの乾燥対策

 

ハリネズミちゃんはもともと皮膚が乾燥しやすく、どうしてもトラブルを起こしやすいです。

特に耳が乾燥でギザギザに固くなってしまう子も少なくありません。(カビが原因のこともあるので、病院で診てもらいましょう)

乾燥だった場合は、保湿してあげることで軽減することがあります。

 

保湿クリーム例



▶法律と飼い主としての責任◀

 

外来生物法は、在来種の影響、人の生命や身体への被害などを防ぎ、生態系を守ることを目的とした法律です。「特定外来生物」に指定されると、無許可での輸入や飼育、野外に放すことなどが禁止されています。

 

ヨツユビハリネズミはこういった法律に該当しないため、飼育に規制はありませんが、屋外に逃げたり、捨てられていまい、生態系に影響が及ぼすようになれば、飼育に規制がかかることもあり得るでしょう。

 

また、寒さを苦手としているので、日本では生き延びることも難しいでしょう。飼い主としての責任を十分に理解し、最後まで面倒をみましょう。

 

★飼育していくことが難しい局面に陥ってしまった場合は、一度当協会までご相談ください。

※絶対に野外に逃がしたり、放したりしないでください。

 


もしハリネズミちゃんがお亡くなりになってしまったら…

とても悲しくて考えたくないことですが、お迎えいただいた以上は覚悟しなければならないことです。

万が一の時は必ずきますので、下記を参考に、予め準備しておかなければならないこと、どんなことが待ち受けるかなど、ご参考ください。